2011年11月24日

西本願寺鹿児島別院 第16期『ハートフル大学』第5回講演 「西本願寺の至宝とその保存について」


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平成23910日、弊社代表取締役の荒木かおりが、西本願寺鹿児島別院第16期『ハートフル大学』にて、「西本願寺の至宝とその保存について」と題して講演いたしました。


『ハートフル大学』は、「仏教と文化を通して、私の人生と、私の住む鹿児島を考える」とテーマに、西本願寺鹿児島別院本堂で、4月から12月(8月を除く)まで月1回講演形式で開催される心の大学です(お問い合わせは、鹿児島別院教化部、電話0992220051までお願いいたします)。


当日は275名もの参加をいただき、まことにありがとうございました。


『ハートフル大学』コミュニケーション誌「ハートフル」編集部様の御厚意により、「ハートフル」No.169201110月号)掲載の講演録を以下に転載させていただきます(一部加筆修正)。




西本願寺の至宝とその保存について

川面美術研究所 代表取締役   荒木 かおり


 文化財修復という仕事を通じ、九州とは以前から深い関わりがありました。

 ここから近くで言いますと、熊本城の本丸御殿大広間の若松の間と昭君の間にきらびやかな障壁画がありますが、その制作をさせていただきました。

 他にも大分県にある、平安時代の建築で国宝の富貴寺大堂の壁画の現状模写を父が行い、その後を継いで私が復原をしました。

 現在は大分県立歴史博物館に復元した大堂が展示されており、皆さんにも見ていただけます。


 文化財の修理は、京都におりますと「ただ今文化財の修理中」といった看板もときどき見受けられますが、他の地域ではなかなかなじみがなく、いったいどんなことをしているのかわかりにくいと思います。

 本日は京都・西本願寺を中心として、文化財をどのように修理・保存してきたかをお話ししたいと思います。


 文化財の修理は、修理に携わる者にしか撮れない写真があったり、皆さんの目には絶対届かないような、天井の隅の方にあるものを見つけたり、古い人の墨書を見つけたりなど、そういう小さな発見が私たちの大きな喜びになっています。


 また、文化財の修理にも種類がありまして、私は特に建造物の中の装飾の部分を担当しています。

 装飾といいますと、神社の場合なら朱色に塗られた柱やその上にある彫刻に施された美しい彩色を建造物彩色といって、ご本山にもそういう装飾がたくさんあります。

 その建物の中でも特に、絵の具を使って行う仕事を私の専門としております。

 仏像の修理なども行いますが、主には建物に付随する装飾の修理をしております。


 文化財の修復の仕事は祖父の代から数えて3代目になります。

 祖父は法隆寺の金堂壁画の模写に携わり、父が富貴寺大堂壁画の模写や京都の平等院の壁画の模写を行ってきました。

 祖父の代から、私にも古いものが好きな血が脈々と流れているようで、現在は京都・二条城二の丸御殿に多くのふすま絵がありますが、その復原模写の事業を昭和47年から始め、今もまだ終わっていません。

 私のライフワークになりそうです。


 さて、本願寺については、昭和55年に唐門の修復を行いました。

 唐門は本願寺の南側にあり、美しい彩色彫刻が施されています。

 一日中見ていても飽きないことから、「日暮門」とも呼ばれ、国宝に指定されています。


 また、飛雲閣の三十六歌仙図の修復も手がけました。

 飛雲閣は「金閣・銀閣・飛雲閣」といって、“京の三名閣”といわれます。

 その飛雲閣二階の歌仙の間に美しい障壁画があり、これが三十六歌仙図です。柿本人麻呂や小野小町といった歌人が杉戸に生き生きと描かれています。

 また、飛雲閣の隣には黄鶴台という浴室がありまして、こちらの絵画の復原もいたしました。


 そして本願寺で一番大きな建物である御影堂にある装飾の修復を平成13年から17年にかけて行いました。


 北能舞台に描かれている板松のCG復原や、経蔵の中に収められている仏像の彩色の修復、大谷本廟にある二天像の修復もさせていただきました。


 最近では、平成20年から23年までは白書院・虎の間の修復を、4月から始まる大遠忌法要に間に合わせるよう、みんなで力を合わせ、なんとかことしの3月に終えたばかりです。


このように、私は傷んだ文化財を修復していますが、そもそもなぜ彩色に傷みが発生するのでしょうか。


 こういった杉戸絵は木地といって、木の上にまず墨で下書きをします。

 それから胡粉という白い顔料を乗せ、その上から岩絵の具という鮮やかな絵の具を塗ってできています。

 しかしそこに雨や風、紫外線が当たると、顔料の弱い所、特に白は日光に弱いのでとれていきます。

 上から順に傷んでいき、木地もだんだんと痩せていきます。

 非常に強い墨であっても、最後は木地だけになってしまうんです。

 すると絵の具の塗られた所とそうでない所に凸凹ができるんですね。

 その痕跡を拾っていくことで、ここに絵があったということがわかってくるんです。

 凹凸を確認するためには特殊な光を当てます。

 通常の光を当てて見ると、ぼんやり何かあるかな、という程度なんですが、斜光ライトという特殊なライトを当てることで木の凸凹がはっきりと浮き上がり、何が描かれていたのかが見えてくるのです。

 我々はそれを手がかりに修復作業を進めていきます。

 この方法で、三十六歌仙杉戸絵も修復を進めていきました。


 文化財の修復は多くの人から注目されていますし、監督する人もたくさんいます。

 また、何かを修理するときには必ず国の文化庁に許可をもらわなければなりません。

 例えば国宝は柱一本動かすにも許可がいります。

 そういうこともあり、絵画を修復するときも、なんらかの根拠、誰が見ても納得できる復原根拠を持たないと許可が下りません。

 許可を取るため、私どもは文様の解析と分析に非常に情熱をかけて仕事をしています。


 御影堂についてですが、まず正面に、通称『水噴きのイチョウ』という天然記念物があります。

 本願寺が火事になったとき、このイチョウが水を噴き、火を消して御影堂と阿弥陀堂を守ったと言われています。

 しかしこの木の存在が、御影堂修復をさらに困難なものにしました。

 修復の際、御影堂や隣接する阿弥陀堂などを守るため、御影堂全体をすっぽり覆う「素屋根」をかけるんですが、イチョウの木が傷つかないように、また国宝の黒書院が傷つかないように、素屋根の設計をずいぶん苦労して設計されたそうです。

 御影堂内部の修復は、50年前の大遠忌法要の際に修理された部分を生かしながら、要所をクリーニングする方法をとりました。

 ご本山としては金箔を全て張り替えるので、彩色もきれいで鮮やかなものにしてほしいとのご要望でした。

 しかしこれに対して文化庁はなるべく保存をしなさいという指導でした。

 本願寺と文化庁の考えが正反対なんですね。

 ですので、先ほど述べたような、両者の意見の間を取るという苦肉の策をとりました。


 そうやって準備段階だけでも多くの苦労があり、この大事業が進められていきました。


私が本山で一番好きな彫刻に、内外陣境の十組の牡丹の木鼻彫刻があります。

これは僧侶がおつとめをする内陣と、一般の方がお参りする外陣のちょうど境の上の方にあります。

照明があまり当たらないので見えにくいかと思いますが、この牡丹がそれぞれに違うんです。


どう違うのかといいますと、北から正面へ向かうにつれて、牡丹の花が咲いていくんです。

そして正面から南に向かうにつれてしぼんでいく。

こういうなんとも心憎い演出がされていました。

こういった遊び心のある彫刻は本願寺では珍しく、これを見たときは「この仕事をしていてよかったなあ」と幸福を感じた瞬間でした。


では、今の御影堂ができたその時代、本願寺はどのように発展していったのでしょうか。


戦国時代、石山本願寺が現在の大阪城付近にあるころ、織田信長との争いで本願寺のほとんどが焼失してしまいます。

それ以降、本願寺は現在の和歌山、大阪の貝塚、天満と移転していきます。

その翌年には現在の地である京都・七条堀川の地を豊臣秀吉が与え、本願寺は京都へ移ります。

阿弥陀堂は新築され、御影堂は天満から移築されるのですが、慶長元(1596)年に、大地震によってそのほとんどが倒壊します。


しかしすぐに再興し、2年後には御影堂が上棟します。

それからも対面所を作るなどして境内の整備が進んでいきますが、元和31617)年、今度は火災によって唐門と鐘楼を除いたほとんどの建物を焼失してしまいます。

すぐに仮堂を再建しますが、このときに徳力善宗という人がふすま絵を描いています。


そして寛永元(1624)年に顕如上人33回忌に合わせて対面所を再建します。

上段の間に、金を使った障壁を描いたとの内容が古文書に残っています。

これは狩野派の絵師、渡辺了慶が描いたのではないかと言われています。


本願寺が京都に移ってきたころは、南蛮寺というキリスト教の教会が各地にでき、京都にも勢力を伸ばしていました。

全国にキリスト教徒が60万人いたとも言われています。

そしてこの時代の文様を見ていきますと、南蛮ものが非常に多いんですね。


これは私見ですが、キリスト教勢力の拡大を恐れた秀吉は、1589年に京都の南蛮寺の焼き討ちをし、その2年後、本願寺に七条堀川の地を与えています。

もしかしたら秀吉は、拡大し続けるキリスト教勢力に対抗できるのは、戦国大名と肩を並べるほどの勢力を誇った本願寺しかないと思ったのかもしれませんね。


いずれにしても、さまざまな苦難を乗り越えて、本願寺は京都の地へと帰る願いを果たしたということです。


…以下省略

 

 

 

 


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2011年11月01日

【奈良県指定文化財】 御霊神社本殿(黒駒) 竣工のお知らせ




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 修理前 正面


 修理後 正面


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 修理後 南東より概観 修理後 南西より


五條市阪合部地区黒駒の御霊神社本殿保存修理工事が完了いたしました。


 名  称
 奈良県指定有形文化財 御霊神社 本殿
 所在地 五條市黒駒町376番地
 構造形式 一間社流造、銅板葺、南面
 指定年月日 平成6325
 附指定 棟札5枚(延宝8年、享保18年、明和8年、天保6年、安政2年)

平成21年から2年にわたり、塗装替えおよび部分修理を内容とする保存修理が実施され、弊社は彩色調査・復元施工を担当いたしました。

五條市内には20社以上の御霊神社がありますが、黒駒の御霊神社本殿は極彩色による彫刻を多用した豊かな装飾性が特徴で、この地域の建築の特質を知る上でも貴重な遺構です。

調査の結果、本殿の彩色塗装は @建立当初(延宝期) A明和期 B安政期 の三期にわたって変遷していることが分かりました。

奈良県教育委員会事務局文化財保存事務所の指導監督により、今回の修理では外部彩色塗装を明和期の状態に復旧整備し、内部彩色を現状のまま保存しました。

宗教法人御霊神社様、内原工務店様、株式会社片山様をはじめ、関係者の皆様に御礼申し上げます。







 
posted by 川面美術研究所 at 15:24| 建造物装飾

2011年08月03日

西本願寺 親鸞聖人七百五十回大遠忌と虎之間障壁画摸写完成のお知らせ


●西本願寺 親鸞聖人七百五十回大遠忌

西本願寺(浄土真宗本願寺派 龍谷山本願寺)では、2011(平成23)年4月から2012(平成24)年1月まで、親鸞聖人七百五十回大遠忌法要が営まれます。 

  【西本願寺での法要期日】
 
    2011(平成23)年
      4月9日(土)〜 4月16日(土)
      5月9日(月)〜 5月16日(月)
      6月9日(木)〜 6月16日(木)
      9月9日(金)〜 9月16日(金)
     10月9日(日)〜10月16日(日)
     11月9日(水)〜11月16日(水)
 
    2012(平成24)年 〈御正当〉
      1月9日(月)〈逮夜〉〜1月16日(月)〈日中〉

 
  【青少年・幼児を対象とした法要行事】

    幼児を対象とした法要行事
      2011(平成23)年 5月20日(金)
    少年を対象とした法要行事
      2011(平成23)年  第1回 / 7月25日(月)〜26日(火)
                   第2回 / 7月27日(水)〜28日(木)
                   第3回 / 7月29日(金)〜30日(土)
    青年を対象とした法要行事
      2011(平成23)年8月6日(土)〜7日(日)

 
法要期日中は、法要・布教・帰敬式のほか、本山および周辺地域において、さまざまな記念行事が催されます。

詳しくは下記ホームページを御覧ください。
   本願寺ホームページ  http://www.hongwanji.or.jp/
   大遠忌ホームページ  http://daionki.hongwanji.or.jp/ 


 
 
●西本願寺 虎之間障壁画摸写
 
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 北側完成
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広縁側完成 


またこのたびの法要を機縁として、西本願寺では長期にわたる諸計画が立てられ、取り組まれておられます。
その中の境内地整備事業の一環として、弊社川面美術研究所は、重要文化財西本願寺御影堂内部補彩工事、経蔵内彫刻群(傅太子・二童子・八方天 計11躯)保存修理、大谷本廟二天門内二天像保存修理を担当させていただきました。
さらに本願寺デジタルアーカイブ事業として、弊社は2008(平成20)年5月から重要文化財虎之間障壁画「竹林群虎図」の復元摸写を開始し、本年3月に完成いたしました。

   
本願寺デジタルアーカイブ事業について1  http://daionki.hongwanji.or.jp/shumon_04_1.html

およそ400年の経年による汚れや絵具の剥落によって、肉眼で見ることができなくなった虎の姿が、色鮮やかに蘇りました。

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 虎之間図面.jpg

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東側東側.jpg 
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西側
広縁
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【復元摸写】

虎之間壁面全ての竹・虎・豹を調査し、武田恒夫氏(美術史家)の御監修のもと、復元を進めました。
復元に際しては、二条城二之丸御殿障壁画摸写事業等で実績のある、「古色復元摸写」(建物の経年色と調和するよう絵具に古色をつける方法)を採用しました。
また不明瞭な点については、顔料分析(註)や赤外線写真(日本写真印刷株式会社様)などの光学調査結果を根拠に進めました。

清水俊貴,森正和,河野益近,廣瀬翼,江南和幸,岡田至弘
「蛍光X線による西本願寺虎の間の障壁画の顔料分析に関する研究」
『日本文化財科学会第25回大会研究発表要旨集』, pp.378-379, 2008-6
現地トレース.jpg
現地トレース 
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絵画検討会 
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制作風景 

復元の過程で発見されたこともあります。
北側の画面を復元すると、竹林の絵のつながりが不自然であることが明らかとなり、復元画面では入れ替えて建て込みました(No.2930)。
また画面の板裏には、転用を思わせる痕跡も多く見つかりました。
総面数36面に描かれた虎・豹の数は、27頭にのぼりました。 



【建具製作】

復元摸写図の画面となる建具の製作は、鈴木正氏(文化庁選定保存技術保持者【建具製作】)の御監修のもと、尾州ヒノキの無垢板を現状通りに接ぎ合わせ復元しました。
また絵画同様、虎之間内の造作と調和するよう板に古色がけを施し、板から滲み出るヤニを防ぐため、虎の下地のみ焼き付けや埋木も行いました。 
建具製作監理と建て込みについては伸和建設株式会社様に、建具製作については大谷建具工芸様にお世話になりました。


本事業は、文化財修復の各方面で活躍する一流の技術者が一堂に会したことで実現しました。
西本願寺財務部様、京都府教育庁指導部文化財保護課の方々に感謝申し上げます。
 


●書院・唐門・飛雲閣参観

本願寺境内では、上記法要期間および各期法要の前後日に限り、書院・唐門・飛雲閣を特別に参観いただけます。 


 【公開時間】

法要期間中

午前8時30分〜午後5時30分(午後5時)
各期法要開始前日午後0時30分〜午後5時30分(午後5時)
各期法要終了翌日午前8時30分〜正午 (午前11時30分)

         
         ※()内の時間は入場終了時間。
※書院は行事等の都合により、参観順路が午前と午後で変更になります。
         ※また4月9・10日午前、10月15・16日終日は、参観不可となります。
         ※一方通行の順路を巡回していただきます。説明はテープでのご案内となります。
         ※参加者が多数の場合、入場をお待ちいただくことがあります。


書院では、完成した虎之間障壁画「竹林群虎図」復元摸写図を御覧いただけます。
また国宝唐門は、弊社が1980(昭和55)年に彩色復元修理をいたしました。
さらに国宝飛雲閣第二層の三十六歌仙図は、弊社が1996(平成8)年に復元摸写したものです。

この機会に是非御参観ください。

詳しくは、下記電話番号までお問い合わせください。
   西本願寺行事部   電話075−371−5181(代)
  



●龍谷大学龍谷ミュージアム 特別展と超高精細映像作品上映
 

西本願寺門前町(ご縁まち)では、聞法会館、ご縁まちマルシェ会場(元・植柳小学校)、テーマ館(伝道院)、龍谷大学龍谷ミュージアムなどを中心に、「ご縁まちフェスタ」を展開しております。
その中でも、堀川通りに面した龍谷ミュージアムでは、開館および親鸞聖人七百五十回大遠忌法要記念として、特別展「釈尊と親鸞」を開催しております。
3階ミュージアムシアターで上映される超高精細映像作品『伝えゆくもの 〜西本願寺の障壁画〜』では、弊社虎之間障壁画復元摸写の様子を御覧いただけます。
特別展と併せて御鑑賞ください。

開館・上映スケジュール等詳細は下記ホームページを御覧ください。
   龍谷ミュージアムホームページ  http://museum.ryukoku.ac.jp/







posted by 川面美術研究所 at 13:24| 美術工芸

2011年07月07日

第1回 文化財修理技術保存連盟全国研修大会 ―技術の伝承―


平成23年7月3日〜4日の2日間にわたり、ルビノ京都堀川(京都市上京区)において、文化財修理技術保存連盟の初の全国研修大会が開催され、弊社も参加いたしました。


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 ↑ 京都新聞 平成23年7月4日


第1日目午前は、来賓の村田賢一氏(文化庁文化財部参事官)、磯野浩光氏(京都府教育庁指導部文化財保護課長)、落合偉洲氏(社団法人全国国宝重要文化財所有者連盟理事長)の御挨拶、さらに伊藤延男氏(東京文化財研究所名誉研究員、神戸芸術工科大学名誉教授)の「建築は総合的な芸術・技術」と題した基調講演がありました。

午後は、コーディネーターに村田信夫氏(OFFICE萬瑠夢代表者)、パネラーに鶴岡典慶氏(京都府教育庁指導部文化財保護課文化財専門技術員)、西澤政男氏(日本伝統建築技術保存会会長)、荒木かおり(社寺建造物美術協議会副会長)、佐藤治男氏(全国文化財壁技術保存会会長)を迎え、「技術の伝承 ―日本の伝統技術―」をテーマに充実したパネルディスカッションとなりました。



第2日目は、はじめに加盟団体より各活動の発表がありました。

   文化財修理技術保存連盟 加盟7団体
     
     ● 特定非営利活動法人 日本伝統建築技術保存会  (文化庁選定保存技術保持団体)
     ● 日本伝統瓦技術保存会  (文化庁選定保存技術保持団体)
     ● 公益社団法人 全国社寺等屋根工事技術保存会  (文化庁選定保存技術保持団体)
     ● 全国文化財壁技術保存会  (文化庁選定保存技術保持団体)
     ● 社寺建造物美術協議会  (文化庁選定保存技術保持団体)
     ● 全国伝統建具技術保存会  (文化庁選定保存技術保持団体)
     ● 文化財畳保存会  (文化庁選定保存技術保持団体)


それに続き、「後継者の育成」「技術の向上」「原材料について」の各テーマで分科会を設け、議論を深めました。
   
    第1室 司会進行  村上裕道氏(兵庫県教育委員会文化財室文化財室長)
    第2室 司会進行  林 良彦氏(奈良県文化財研究所文化遺産部建造物研究室長)
    第3室 司会進行  鳴海祥博氏(和歌山県文化財センター参与)

最後に、江面嗣人氏(岡山理科大学工学部建築学科教授)、後藤佐雅夫氏(社団法人全国国宝重要文化財所有者連盟事務局長)の総評を得て、閉会となりました。

posted by 川面美術研究所 at 13:23| 出版・放送・行事

2011年06月23日

文友会による東北地方太平洋沖地震についての取り組み

2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震と津波に被害を被られた東北、ならびに関東の被災された方々に謹んでお見舞い申し上げます。
犠牲になられた方々のご冥福をお祈り申し上げますともに、ご家族やご親族、関係の皆さまに衷心よりお悔やみを申し上げます。
また被災に遭われた方々が1日も早くもとの生活を取り戻せるよう、心よりお祈りいたします。


弊社が所属する文友会のHPに、東北地方太平洋沖地震によって被災した文化財保存への取り組みが掲載されました。

http://bunyukai.jp/2011eq.html

文友会トップページ

文友会では今回の震災と津波で被害を受けた文化財の修復に関する情報を発信されています。
どうぞご参考下さい。

posted by 川面美術研究所 at 10:48| お知らせ

2011年06月15日

第62回 京おどり

平成23年 第62回京おどり「古都四季清覧(ことしきのせいらん)」全七景の舞台美術を本年も担当させていただき、
去る4月17日に無事千秋楽を迎えました。

制作にあたり作成した下絵(道具帳)と公演の写真を掲載します。


演 目道具帳  公 演
 一景
 花暦洛中洛外 

1景 京おどり 道具帳.jpg _MG_8013HP用.jpg 
四景
 蜘蛛悪鬼異聞
 
4景 京おどり 道具帳.jpg _MG_8192HP用.jpg 
五景
 名花京洛彩色
 その二 加茂川友禅  
5景 京おどり 道具帳.jpg _MG_8224HP用.jpg 
七景
 フィナーレ
 宮川音頭
 
7景 京おどり 道具帳.jpg _MG_8320HP用.jpg 
公演に関する詳細は下記HPを御覧ください。
宮川町お茶屋組合公式サイト
http://www.eonet.ne.jp/~miyagawacho/


posted by 川面美術研究所 at 10:32| 舞台美術

2011年06月03日

第174回 鴨川おどり

平成23年 第174回鴨川をどりの背景画を本年も担当させていただき、
去る5月24日に無事千秋楽を迎えました。

制作にあたり作成した下絵(道具帳)と完成の写真を掲載します。

 演 目 道具帳完 成 
一部 お伽草子 恋のゆくえ 
 一景 六条の女御の館 
1景 鴨川をどり.jpg 1景完成 鴨川をどり.jpg
 三景 六条邸の庭 3景 鴨川をどり.jpg 3景完成 鴨川をどり.jpg 
二部 都名所吹きよせ
 五景 五月の空 
5景 鴨川をどり.jpg 5景完成 鴨川をどり.jpg 

第一部では、今年も芸達者な立方の皆さんにより、楽しい舞踊劇に仕上がっていました。東日本大震災では多くの方が被災されましたが、立方の皆さんの熱演からは、一日も早い復興への願いや日本を明るく、元気にしたいという気持ちが伝わってきました。
来年も明るく華やかな舞台で多くの皆様を京都にお迎えできることを願っております。

公演に関する詳細は下記HPを御覧ください。
先斗町歌舞会公式ウェブサイト
http://www1.odn.ne.jp/~adw58490/index.htm
posted by 川面美術研究所 at 11:33| 舞台美術

2011年05月30日

「こころのふるさと 御影堂」(本願寺出版社)


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浄土真宗本願寺派本願寺では、今年の親鸞聖人七百五十回大遠忌に向けて、御影堂の平成の大修復が実施されました。

川面美術研究所は、その平成十一年より十年間におよぶ重要文化財御影堂保存修理工事の中で、彩色工事として御影堂内部彩色の補彩を担当させていただきました。

このたび、「こころのふるさと 御影堂」(本願寺出版社)において、弊社修理の概要だけでなく、修理の過程で判明した御影堂特有の彩色技法や文様について、豊富な写真とともに御紹介いただいております。

本書の詳細は、下記本願寺出版社HPを御覧ください。
http://hongwanji-shuppan.com/item/detail.html?icd=978-4-89416-723-0

posted by 川面美術研究所 at 17:09| 出版・放送・行事

2011年05月27日

黒田正子氏著『いまどき京都職人カタログ 京都に住んで京都で働こう!』(武田ランダムハウスジャパン)掲載

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黒田正子氏著『いまどき京都職人カタログ 京都に住んで京都で働こう!』(武田ランダムハウスジャパン)に弊社所長荒木かおりを「絵師」として紹介していただきました。
京都ならではの「絵師」の仕事を、弊社が携わってきた舞台美術や文化財修復の仕事を通して紹介されています。
詳しくは下記HPをご覧ください。
http://www.tkd-randomhouse.co.jp/books/details.php?id=1004


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2011年05月26日

奈良女子大学 シンポジウム「墨と膠」



「墨と膠」フライヤー.jpg     「墨と膠」講演写真.jpg
 
平成23年5月21日、奈良女子大学古代史・環境史プロテオミクス研究創成事業本部主催のシンポジウム「墨と膠」において、弊社多田牧央が「川面美術研究所と膠」と題して講演いたしました。
 


川面美術研究所が平成13年度より取り組んできた膠に関する調査研究(和膠の製造実験、膠の成分分析と物性測定、膠に関する文献調査)の概要とその成果の一部を紹介。


さらに「三千本膠」という名称の由来に関する考察や、江戸時代から今日まで日本絵画に用いられてきた膠の種類や膠の調製法の変遷について発表いたしました。



posted by 川面美術研究所 at 18:06| 出版・放送・行事
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