2018年10月20日

陶製著色聖母マリア立像及び木製台座修理


カトリックヌヴェール愛徳修道会様からのご依頼で、

陶製著色聖母マリア立像及び木製台座の修理を行いました。


この御像は、弊社代表取締役 荒木かおりの母校である聖母学院に、

50年前、フランスから持ってこられた御像であるそうで、

現在はヌヴェール愛徳修道会様が所蔵されています。


修理前の状態としては、全体にすすけたような汚れが付着し、

マリア像着衣の剥落や右足先の欠損、台座と像のぐらつきが見られました。


修理を行うにあたり、効果的であると導き出した仕様に基づいて

クリーニング、剥落止め、補作及び補彩を行い、

また台座と像の固定も強固にし、元のきれいな姿に戻りました。

正面(修理前).jpg
正面 修理前

正面(修理後).jpg
正面 修理後

左側(修理前).jpg
左側 修理前

左側(修理後).jpg
左側 修理後

右側(修理前).jpg
右側 修理前

右側(修理後).jpg
右側 修理後

背面(修理前).jpg
背面 修理前

背面(修理後).jpg
背面 修理後

顔(修理前).jpg
顔 修理前

顔(修理後)-1.jpg
顔 修理後

右肩(修理前).jpg
右肩 修理前
右肩(修理後).jpg
右肩 修理後


本修理でお世話になりましたカトリックヌヴェール愛徳修道会様に
改めまして御礼を申し上げます。



posted by 川面美術研究所 at 16:00| 美術工芸

2017年04月21日

京都御所清涼殿 荒海障子模写画制作


この度、京都御所清涼殿 荒海障子襖(2枚4面)の復元模写制作を行いました。
今回は、原本の赤外線撮影(日本写真印刷様)した原寸大プリントを基に模写いたしました。

01荒海図模写.jpg


03宇治網代図模写.jpg



No.1復原原本2-1.JPGNo.1復原後2-3.JPG
 昭和模写今回の模写

No.2復原原本1-1.JPGNo.2復原後1-3.JPG
昭和模写今回の模写

No.5復原2-2昭和本.JPGNo.5復原2-2模写トリミング.jpg
昭和模写今回の模写

 図4復原2-2昭和本A.JPG 図4復原模写本A.JPG
昭和模写今回の模写




赤外線撮影により、経年劣化による不明な箇所や、運筆の勢い、
特に「宇治網代図」の川に流れる「紅葉」が数枚であったのが
数多く流れていたことが判明いたしました。


02荒海図完成002.jpg

04宇治網代図完成.jpg

描かれた安政の時代の襖によみがえったと思います。

宮内庁京都事務所様には大変お世話になりました。
ありがとうございました。

襖位置.jpg
荒海障子襖の位置[清涼殿内]


なお、現在京都御所は、公開休止日を除き通年で一般公開されております。

ぜひ間近でご覧くださいませ。


posted by 川面美術研究所 at 10:00| 美術工芸

2017年01月16日

くろ谷金戒光明寺 境内案内図制作



IMG_1616.JPG


京都市左京区黒谷町にあります、浄土宗大本山くろ谷金戒光明寺の境内案内図を、弊社が制作させて頂きました。

金戒光明寺は浄土宗はじまりの寺院で、周辺には18の塔頭が建ち並んでいます。


                                          
IMG_1536.jpg
原画


建物や道を正確に描くため、何度も現地に通い、取材いたしました。
また、四季を感じられるような花木を配しました。

ご参拝の折はご覧いただければ幸いです。


posted by 川面美術研究所 at 14:00| 美術工芸

2016年02月01日

「風神雷神図」「夏秋草図」復元屏風の制作プロジェクト

昨年、琳派400年記念祭を記念して施工された
『尾形光琳筆「風神雷神図屏風」復元複製里帰りプロジェクト』に
彩色(補彩)作業で川面美術研究所も参加いたしました。


seisaku_hujin.jpg    
seisaku_natuakikusa.jpg

「風神雷神図」の重厚感ある雲の濃淡、「夏秋草図」の色の鮮やかさには
彩色作業をしてとても感動いたしました。

現在は保護のために、別々の屏風となっていますが、
このプロジェクトで表裏一体の屏風であった当時の形を再現されました。

hujinraijin.jpg

natuakikusa.jpg

awase.jpg

光琳と抱一の名作が再び一つになり、贅沢で豪華な屏風になったのではいでしょうか?

この貴重な機会をいただいた便利堂様をはじめ、関係者の皆様に御礼申し上げます。

「風神雷神図」「夏秋草図」の復元複製制作については
下記ホームページにて詳しく紹介されておりますので、是非ご覧ください。

『尾形光琳筆「風神雷神図屏風」復元複製 里帰りプロジェクト』内ブログ

posted by 川面美術研究所 at 13:00| 美術工芸

2014年11月06日

長勝寺 弘法大師御影の制作

 5月末、小豆島の長勝寺様に「弘法大師御影」を納品いたしました。
  
 
                       
弘法大師.jpg
 
 
 長勝寺様とは18年程前に「真言八祖像」を納めてさせていただいてからのお付き合いです。
今回は、お寺所蔵の弘法大師像が小さいため大きいものを製作して欲しいというご依頼でした。
 
 東寺本の弘法大師の像(議義本尊 重要文化財 京都・東寺蔵)がお好みとのことでしたので、
東寺本図像を参考に、長勝寺の床の寸法を伺って、できるだけ大きな弘法大師像を描きました。
 
 
 
弘法さんを眺める.jpg
 
大きいので間延びしないか心配になりましたが、上手く床に納まりました。
               現在は、これが小豆島で一番大きな弘法大師像とのことです。
 
紅葉の美しい季節になりました。
小豆島に訪れることがありましたら、一度お立ち寄りくださいませ。
 
長勝寺様をはじめ、この事業の関係者の皆様に感謝申し上げます。
posted by 川面美術研究所 at 09:40| 美術工芸

2014年04月18日

伏見稲荷大社社務所 杉戸絵の制作



伏見稲荷杉戸絵タイトル.jpg



伏見稲荷大社社務所(京都市伏見区)は、御鎮座1300年記念事業として、平成22年に竣工しました。

弊社は、その社務所に嵌められる杉戸絵9枚18面を、平成23年から2年間がかりで制作いたしました。


伏見稲荷大社社務所杉戸工程-10.jpg
杉戸絵の制作



絵画の主題は、伏見稲荷大社にゆかりのあるものが選ばれました。



伏見稲荷大社社務所杉戸春秋草花-10.jpg伏見稲荷大社社務所杉戸松雉-10.jpg
四季草花図松雉図


四季草花図は向かって右に春夏の草花(アジサイ、タンポポ、ユリ、ナデシコ等)、左に秋冬の草花(ハギ、ススキ、キキョウ)を配しています。

松雉図は、重要文化財伏見稲荷大社御茶屋の杉戸絵を復元したものです。


伏見稲荷大社社務所胡蝶-10.jpg伏見稲荷大社社務所杉戸人長舞-10.jpg
桜花舞図人長舞図


桜花舞は春の産業祭、人長舞は秋の火焚祭でそれぞれ奉納されます。



伏見稲荷大社社務所杉戸花車-10.jpg
伏見稲荷大社社務所杉戸天狗榊山車-10.jpg
花車図稲荷祭礼図


稲荷祭礼図は、拾遺都名所図会に描かれる御迎提灯山車に取材したものです。


伏見稲荷大社社務所杉戸鴛鴦-10.jpg
 鴛鴦図


鴛鴦図は珍しい片開きの扉絵となりました。



大伊奈利第202号表紙.jpg
 季刊「大伊奈利」第202号 表紙


桜花舞図は、伏見稲荷大社附属講務本庁発行の季刊誌「大伊奈利」第202号(平成26年4月1日)の表紙に採用されました。

伏見稲荷大社様をはじめ、本事業関係者の皆様に御礼申し上げます。






posted by 川面美術研究所 at 17:40| 美術工芸

2014年03月25日

伏見稲荷大社御旅所神楽殿 壁画の制作




伏見稲荷御旅所神楽殿竣工.jpg
伏見稲荷大社御旅所神楽殿 竣工



伏見稲荷大社の御旅所神楽殿(京都市南区)は、御鎮座1300年記念事業として建て替えられ、平成26年3月に竣工しました。

弊社は、その神楽殿壁画の制作を担当いたしました。




伏見稲荷大社御旅所神楽殿.jpg
神楽殿壁画 松図・竹図



杉の鏡板に
狩野派様式による松と竹を描き、背景に金箔・砂子を散らしています。

伏見稲荷大社様をはじめ、本事業関係者の皆様に御礼申し上げます。






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2013年05月30日

御香宮神社随神像修理






御香宮神社随神像鎮座-2.jpg
御香宮神社本殿前に鎮座する随像(修理後)



平成24年度に弊社が受託した御香宮神社随神像の修理が過日無事に完了しましたので、お知らせいたします。



【 対 象 の 概 要 】

  名   称  木造随神倚像
  員   数  2躯
  時   代  未詳
  寸   法
      
  阿形 像高1070mm 袖張1330mm
  吽形 像高1030mm 袖張1300mm  
  品   質  木造 彩色及び漆箔・漆仕上げ
  所在地  京都府京都市伏見区御香宮門前町



御香宮神社の木造随神倚像2躯は、昭和三年と平成六年に塗り替え等を経ていますが、近年傷みが目立つことから、この度の修理に至りました。

狩衣は、漆下地の上に文様を置上げてから仕上げの漆を塗ることにより、細やかな光沢を見せています。

面貌、平緒の鳳凰図、台座に敷かれた虎皮等の彩色は、所有者様の意向を汲んで描きました。



御香宮随神像修理前-2.jpg 御香宮随神像修理後-2.jpg
阿形 修理前阿形 修理後



関係者の皆様に御礼申し上げます。
ありがとうございました。








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2013年04月10日

木像初代通圓座像および厨子の修復

設置後.JPG 修復前 通圓像.JPG 修復後 通圓像.JPG厨子.JPG復原図1.JPG
店内安置の様子
 修復前 通圓座像
修復後 通圓座像
 修復後の厨子
 厨子彩色復原図



株式会社通圓(京都府宇治市)所蔵の 木造初代通圓座像および厨子 の修復が完了しましたのでお知らせ致します。


平成242月に開催された第七回文化財ドックを通じて、株式会社通圓の通圓亮太郎様よりご相談を受けました。

株式会社通圓は平安時代末永暦元年(西暦1160年)創業で、現在も宇治橋の東詰で営業されている宇治茶の老舗です。

通圓像は源頼政と初代通圓の主従関係を物語った狂言「通圓」の舞姿を第七代目通圓と交流のあった一休宗純が制作したと伝えられています。


今回、通圓像は彩色保存処置と木部修理、厨子は彩色・木部・金具・漆の各補修と彩色調査を実施いたしました。

クリーニングで後世に塗られた古色を丁寧に取り除いたところ、通圓像・厨子ともに当初の彩色が判明しました。


株式会社通圓様、公益財団法人京都古文化保存協会様には大変お世話になりました。
また厨子の補修に関しましては、伸和建設株式会社様、株式会社森本錺金具製作所様、株式会社さわの道玄様にご協力いただきました。
御礼申し上げます。
ありがとうございました。


通圓像と厨子は通圓様の店内でご覧いただけます。

詳しくは下記HPをご参照ください。


株式会社通圓オフィシャルホームページ http://www.tsuentea.com/






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2012年06月26日

伊藤若冲筆「釈迦三尊像」「動植綵絵」レプリカ制作

 
 


「釈迦三尊像」3幅(相国寺所蔵)と「動植綵絵」30幅(宮内庁三の丸尚蔵館所蔵)は、江戸時代の“奇想の画家”として知られる伊藤若冲の代表作です。

平成18年(2006年)から6年がかりで、便利堂様がコロタイプと手彩色による「釈迦三尊像」と「動植綵絵」の複製を制作され、弊社は彩色を担当させていただきました。

弊社二条城二の丸御殿障壁画模写担当者等が、コロタイプで刷られた絹本に日本画顔料を重ね、原本の華麗な濃彩を再現しました。
若冲の原本を間近に観察したり、若冲の筆の軌跡を追う作業は、私どもにとって非常に有意義な体験でした。

貴重な機会をいただいた 相国寺様、宮内庁三の丸尚蔵館様、便利堂様、 またお世話になりました 矢口浩悦庵様 をはじめ、関係者の皆様に御礼申し上げます。

「釈迦三尊像」と「動植綵絵」の複製制作については、下記ホームページにてくわしく紹介されておりますので、是非御覧ください。


便利堂コロタイプ通信   http://takumisuzuki123.blog.fc2.com/blog-entry-8.html
 
 
 
 
また「釈迦三尊像」のコロタイプ複製作品が、このたび公開されることになりました。
 
ワシントン「桜祭り」出品記念(明治45年桜6000本アメリカへ寄贈100周年記念)
伊藤若冲   釈迦・文殊・普賢三尊像と釈迦・文殊・普賢三尊像コロタイプ印刷特別展示
併設:館蔵の名品展

 会   期 : 平成24年6月23日(土)〜9月9日(日) 会期中無休
 開館時間 : 午前10時〜午後5時(入館は4時30分まで)
 会   場 : 相国寺承天閣美術館
 拝  料 : 一般800円/65歳以上・大学生600円/中・高生300円/小学生200円



こちらも是非御覧ください。


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京都新聞 平成24年6月23日






 
 
 
 
 
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2011年08月03日

西本願寺 親鸞聖人七百五十回大遠忌と虎之間障壁画摸写完成のお知らせ


●西本願寺 親鸞聖人七百五十回大遠忌

西本願寺(浄土真宗本願寺派 龍谷山本願寺)では、2011(平成23)年4月から2012(平成24)年1月まで、親鸞聖人七百五十回大遠忌法要が営まれます。 

  【西本願寺での法要期日】
 
    2011(平成23)年
      4月9日(土)〜 4月16日(土)
      5月9日(月)〜 5月16日(月)
      6月9日(木)〜 6月16日(木)
      9月9日(金)〜 9月16日(金)
     10月9日(日)〜10月16日(日)
     11月9日(水)〜11月16日(水)
 
    2012(平成24)年 〈御正当〉
      1月9日(月)〈逮夜〉〜1月16日(月)〈日中〉

 
  【青少年・幼児を対象とした法要行事】

    幼児を対象とした法要行事
      2011(平成23)年 5月20日(金)
    少年を対象とした法要行事
      2011(平成23)年  第1回 / 7月25日(月)〜26日(火)
                   第2回 / 7月27日(水)〜28日(木)
                   第3回 / 7月29日(金)〜30日(土)
    青年を対象とした法要行事
      2011(平成23)年8月6日(土)〜7日(日)

 
法要期日中は、法要・布教・帰敬式のほか、本山および周辺地域において、さまざまな記念行事が催されます。

詳しくは下記ホームページを御覧ください。
   本願寺ホームページ  http://www.hongwanji.or.jp/
   大遠忌ホームページ  http://daionki.hongwanji.or.jp/ 


 
 
●西本願寺 虎之間障壁画摸写
 
完成2.jpg
 北側完成
完成1.jpg
広縁側完成 


またこのたびの法要を機縁として、西本願寺では長期にわたる諸計画が立てられ、取り組まれておられます。
その中の境内地整備事業の一環として、弊社川面美術研究所は、重要文化財西本願寺御影堂内部補彩工事、経蔵内彫刻群(傅太子・二童子・八方天 計11躯)保存修理、大谷本廟二天門内二天像保存修理を担当させていただきました。
さらに本願寺デジタルアーカイブ事業として、弊社は2008(平成20)年5月から重要文化財虎之間障壁画「竹林群虎図」の復元摸写を開始し、本年3月に完成いたしました。

   
本願寺デジタルアーカイブ事業について1  http://daionki.hongwanji.or.jp/shumon_04_1.html

およそ400年の経年による汚れや絵具の剥落によって、肉眼で見ることができなくなった虎の姿が、色鮮やかに蘇りました。

本願寺新報.jpg
 虎之間図面.jpg

南側南側.jpg 
東側東側.jpg 
北側北側.jpg 
西側
広縁
広縁側.jpg 


【復元摸写】

虎之間壁面全ての竹・虎・豹を調査し、武田恒夫氏(美術史家)の御監修のもと、復元を進めました。
復元に際しては、二条城二之丸御殿障壁画摸写事業等で実績のある、「古色復元摸写」(建物の経年色と調和するよう絵具に古色をつける方法)を採用しました。
また不明瞭な点については、顔料分析(註)や赤外線写真(日本写真印刷株式会社様)などの光学調査結果を根拠に進めました。

清水俊貴,森正和,河野益近,廣瀬翼,江南和幸,岡田至弘
「蛍光X線による西本願寺虎の間の障壁画の顔料分析に関する研究」
『日本文化財科学会第25回大会研究発表要旨集』, pp.378-379, 2008-6
現地トレース.jpg
現地トレース 
打合せ.jpg
絵画検討会 
制作途中.jpg
制作風景 

復元の過程で発見されたこともあります。
北側の画面を復元すると、竹林の絵のつながりが不自然であることが明らかとなり、復元画面では入れ替えて建て込みました(No.2930)。
また画面の板裏には、転用を思わせる痕跡も多く見つかりました。
総面数36面に描かれた虎・豹の数は、27頭にのぼりました。 



【建具製作】

復元摸写図の画面となる建具の製作は、鈴木正氏(文化庁選定保存技術保持者【建具製作】)の御監修のもと、尾州ヒノキの無垢板を現状通りに接ぎ合わせ復元しました。
また絵画同様、虎之間内の造作と調和するよう板に古色がけを施し、板から滲み出るヤニを防ぐため、虎の下地のみ焼き付けや埋木も行いました。 
建具製作監理と建て込みについては伸和建設株式会社様に、建具製作については大谷建具工芸様にお世話になりました。


本事業は、文化財修復の各方面で活躍する一流の技術者が一堂に会したことで実現しました。
西本願寺財務部様、京都府教育庁指導部文化財保護課の方々に感謝申し上げます。
 


●書院・唐門・飛雲閣参観

本願寺境内では、上記法要期間および各期法要の前後日に限り、書院・唐門・飛雲閣を特別に参観いただけます。 


 【公開時間】

法要期間中

午前8時30分〜午後5時30分(午後5時)
各期法要開始前日午後0時30分〜午後5時30分(午後5時)
各期法要終了翌日午前8時30分〜正午 (午前11時30分)

         
         ※()内の時間は入場終了時間。
※書院は行事等の都合により、参観順路が午前と午後で変更になります。
         ※また4月9・10日午前、10月15・16日終日は、参観不可となります。
         ※一方通行の順路を巡回していただきます。説明はテープでのご案内となります。
         ※参加者が多数の場合、入場をお待ちいただくことがあります。


書院では、完成した虎之間障壁画「竹林群虎図」復元摸写図を御覧いただけます。
また国宝唐門は、弊社が1980(昭和55)年に彩色復元修理をいたしました。
さらに国宝飛雲閣第二層の三十六歌仙図は、弊社が1996(平成8)年に復元摸写したものです。

この機会に是非御参観ください。

詳しくは、下記電話番号までお問い合わせください。
   西本願寺行事部   電話075−371−5181(代)
  



●龍谷大学龍谷ミュージアム 特別展と超高精細映像作品上映
 

西本願寺門前町(ご縁まち)では、聞法会館、ご縁まちマルシェ会場(元・植柳小学校)、テーマ館(伝道院)、龍谷大学龍谷ミュージアムなどを中心に、「ご縁まちフェスタ」を展開しております。
その中でも、堀川通りに面した龍谷ミュージアムでは、開館および親鸞聖人七百五十回大遠忌法要記念として、特別展「釈尊と親鸞」を開催しております。
3階ミュージアムシアターで上映される超高精細映像作品『伝えゆくもの 〜西本願寺の障壁画〜』では、弊社虎之間障壁画復元摸写の様子を御覧いただけます。
特別展と併せて御鑑賞ください。

開館・上映スケジュール等詳細は下記ホームページを御覧ください。
   龍谷ミュージアムホームページ  http://museum.ryukoku.ac.jp/







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2010年12月10日

銀閣寺新道場竣工と杉戸絵


 
銀閣鸚鵡.jpg  銀閣菊.jpg

この度、慈照寺新道場新築に際しまして、新出杉戸(2枚4面)の復元制作を行いました。

銀閣(観音殿)内部より発見されたこの2枚の杉戸絵について、弊社で詳細調査を行い、その結果をもとに新しい杉戸へ復元しております。
建具寸法・構造・絵画技法・類例調査に加え、赤外線撮影・デジタル顕微鏡観察・蛍光X線分析(龍谷大学岡田至弘教授、森正和講師)、炭素年代測定(パレオ・ラボAMS年代測定グループ)も行った結果、江戸初〜中期のものと推定。
また、寛永年間築の方丈の東広縁に残る、引違建具の敷居・鴨居の痕跡と寸法的に一致することが判明しました。

杉戸絵は、顔料がほとんど剥落しており、経年風蝕の際に凹凸として残る彩色痕を、斜光ライトや乾式拓本を用いて詳細に描き起こしております。
平成22年10月16日に落慶式を迎えました。

慈照寺様・北村誠工務店様には、大変お世話になりました。
ありがとうございました。


posted by 川面美術研究所 at 20:34| 美術工芸
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