2004年08月18日

【京都府登録文化財】 市辺天満神社本殿 彩色調査復原

7.jpg当研究所が彩色調査及び復原を担当致しました [京都府登録文化財] 天満神社(市辺) 本殿修復事業が、過日無事竣工を迎えましたことをお知らせいたします。

     名称 ………… 天満神社(市辺)本殿 (京都府登録文化財)
     所在地 ……… 京都府城陽市市辺城下88
     形式 ………… 一間社流造
     建築年代 …… 慶長十一年(1606)


彩色文様に関しては、唐草文様が多用されているのが特色で、内陣扉額にまで美しい流れを持つ唐草文様の痕跡が認められました。
繋虹梁の七宝内花菱文様等は、同じく慶長期創建の[国宝] 都久夫須麻神社(滋賀県)にも用いられており、この時代の建造物に散見される特徴です。

天満神社(市辺)は、ほとんどの構造材に彩色が施されている点において、稀有な存在であると言えます。
この度の修復事業によって甦りました桃山〜江戸時代初期特有の力強い美を、多くの方々に御覧いただきたく存じます。

天満神社(市辺)は、JR奈良線山城青谷駅より東へ徒歩約10分、青谷小学校のそばに位置しております。
お近くにお越しの際は是非お立ち寄り下さい。

 


 写真上 : 本殿南西からの概観
 写真中 : 本殿北東からの概観
 写真下 : 本殿正面(南面)

 
posted by 川面美術研究所 at 00:00| 建造物装飾
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