2013年05月23日

【重要文化財】 大福光寺本堂保存修理工事(剥落止工事)





「方丈記」最古の写本を所蔵していることでも知られる京丹波の古刹、真言宗御室派 大福光寺。

本堂と多宝塔は重要文化財に指定されており、往時の大伽藍を偲ぶことができます。

平成24年度に、大福光寺本堂は屋根葺替・部分修理を主な内容とする保存修理工事が実施されました。

本工事において弊社は内部彩色を対象とした剥落止工事を担当し、過日無事に竣工を迎えましたので、お知らせいたします。




【建物の概要】
 大福光寺本堂竣工.jpg
 名称大福光寺 本堂(毘沙門堂)
 員数1棟
 建築年代
嘉暦2年(1327) 棟木銘
同年、足利尊氏が現在地に移築したと伝わる。
 構造形式桁行五間、梁間五間、一重、入母屋造、 檜皮葺、南面
 文化財の種別重要文化財
 文化財の指定年月日明治37年(1904) 2月 18日
 所在地京都府船井郡京丹波町下山岩ノ上
 主な修理履歴
昭和6年(1931) 解体修理(現状変更)
昭和41年(1966) 屋根葺替工事



大福光寺本堂内部は、内陣四天柱廻りの柱・横臥材・組物等に彩色があります。

いずれも黒塗装の上に白色下地を引き、赤色や黄赤色で素朴な文様を描いたもので

修理前には彩色塗膜は層状に剥離しており、また雨漏りが原因と思われる暗褐色汚染で当初の鮮やかさが失われていました。

京都府教育庁指導部文化財保護課様の指導監督の下、膠水や布海苔抽出液で彩色塗膜の剥落を止め、また湿式洗浄(クリーニング)によって暗褐色汚染を除去しました。



大福光寺本堂剥落止前.jpg
大福光寺本堂剥落止後.jpg
 修理前 (斜光撮影)
彩色塗膜が層状に剥離している。

 修理後 (斜光撮影)
剥落止めにより、彩色塗膜が原状に回復した。


 大福光寺本堂洗浄前.jpg 大福光寺本堂洗浄後.jpg
 修理前 (順光撮影)
彩色塗膜が暗褐色に汚染されている
修理後 (順光撮影)
湿式洗浄により、暗褐色汚染が除去された。




本工事でお世話になりました関係者の皆様に御礼申し上げます。










posted by 川面美術研究所 at 14:00| 建造物装飾
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