2012年03月01日

成就院 本堂後壁画「二十五菩薩来迎図」完成のお知らせ


このたび栃木県鹿沼市の成就院本堂新築に際しまして、後壁画「二十五菩薩来迎図」を制作させていただきました。
平成23年11月6日には落慶法要が行われました。
完成した本堂、壁画の写真を掲載します。


成就院本堂正面1a-001.jpg  成就院本堂内部13a-001.jpg
成就院本堂 栃木県鹿沼市楡木町
成就院仏後壁画全体1s-001.jpg 成就院本堂壁画1a-001.jpg 成就院本堂壁画4a-001.jpg

 


【制作者言葉】

成就院本堂仏後壁画 二十五菩薩来迎図制作について

 荒木かおり

この度ご縁有って成就院様の本堂新築に際しての後壁画制作という御下命を賜りました。
御住職、副住職様と、本堂建築設計者の御意向を承り、高野山金剛寺本二十五菩薩来迎図を規範といたしました。
壁画が必要とされるお寺の御意向を尋ねましたところ、
『檀家様及びこの壁画を見た方が、死後の世界への怖れから解き放たれ、来迎を受け、安心して浄土へ向かえる事を感じられる絵にして欲しい。』ということでした。
この御意向を踏まえ、鹿沼市の成就院本堂に今まさに阿弥陀様と菩薩が舞い降りてくる情景を描くことに腐心いたしました。
成就院のシンボルツリーである紅葉のシダレアカシデや黒川、男体山を風景として盛り込み、現実世界と極楽世界をつなぐ空間表現になる事を目指しました。
菩薩の表情はとても難しく、何度も修正を加えながら色々な表情を楽しげにと自分で呟きながら描きました。衣装の文様や装身具等は助手を務めてくれた若手が精魂こめて描きました。描き終え、改めて高野山本の二十五菩薩来迎図の偉大さを痛感いたしました。

この制作にあたりましては、成就院様はもとより建築史のお立場から滋賀県立大学教授 冨島義幸先生、設計者として松本正己先生、施工管理 伸和建設小西隆夫様には甚大なる御助言をいただきました事に深く感謝いたしております。


制作担当者
 荒木かおり 

  大道優子
  河本万里子
  伴鈴子

       

posted by 川面美術研究所 at 00:00| 建造物装飾
カテゴリ