平成21年6月、久世神社の彩色・塗装修理が完成しました。
久世神社本殿 : 一間社流造、檜皮葺
京都府城陽市久世芝ヶ原重要文化財久世神社本殿は、室町時代の身舎を今に伝え、以降幾度かの修理を経て現在に至ります(向拝は後補の可能性があります)。
昭和47年に前会長川面稜一が彩色修理を担当し、30年余りの年月を経て、幸運にも再び川面美術研究所が修復させて頂きました。
平成20年3月より彩色調査を開始。
彩色調査では、古写真(明治〜昭和初期)に写された旧彩色の状態を分析しつつ、風食などによる本体に残された彩色痕を記録しました。
今回では、明確な痕跡を確認出来ず、復原(現状変更)には至りませんでした。
また、傷んだ彩色・塗装面の掻き落としも行いました。
彩色・塗装調査で作成した原図をもとに施工しました。
中門・透塀は未指定ですが、明治期の古写真にも写されていることから、江戸末〜明治初期頃に建てられたと考えられます。
今回は透塀も新調され、大変鮮やかに蘇りました。
久世神社様には大変お世話になりました。
ありがとうございました。